遺言によって生命保険金の受取人を変更できるか

生命保険契約とは、「保険者(保険会社)」が人の生存又は死亡に関し一定の保険給付を行うことを約する保険契約です。

生命保険契約において、保険給付を受ける者は「保険金受取人」と呼ばれますが、これは保険契約者が指定します。保険契約者自らが保険金受取人になっても第三者がなってもかまいません。

保険契約者は、保険契約締結時に保険金受取人を指定するのが通常ですが、生命保険契約は継続・長期の契約であるので、保険契約者は、保険事故が発生するまでの間は、保険金受取人をいつでも変更することができます。

これまで保険金受取人の変更方法について、最高裁は、保険金受取人を変更する旨の意思表示は保険者だけでなく、新旧保険金受取人のいずれに対してなされてもよいとしていました。

平成22年に施行された保険法において、保険金受取人の変更は遺言によってもすることができるようになりました(保険法44条1項)。

またその遺言が効力を生じた後、保険契約者の相続人が保険金受取人変更の意思表示を保険者に対してなされなければならないと規定されました(保険法44条2項)。

裁判所では、「保険金受取人変更の意思表示は、保険契約者の意思表示として確定的に成立した時点で直ちに効力を生じ、相手方に対してなされることを要しないものと解すべきである」として遺言による保険金受取人の変更を認めました。その後の裁判でも同様の判断がされています。

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